一年前の、こんな記事を発掘した。
ちょうど一年前。これは、人生でもっとも重要な転機の1つだった。
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2011/09/26
「10月からすべてが始まる」
カテゴリ:お仕事の話
「…やばっ」
時計を見上げて思わずつぶやく。幸か不幸か、このつぶやきを聞く人はこのフロアにはいない。
終電10分前。駅まで8分ほどだから、もう出ないと終電に乗り過ごす羽目になる。
ダッシュで複合機に走り、翌日の資料を印刷する。
資料が出るまでの間に帰ってからのタスクを考える。
スーパー・・・はこの時間はもう遅いからコンビニか・・・。
それを軽めに食べて、それで風呂入って寝る。
そして朝になればスーツに着替えて会社に出る。
会社と家の往復。そんな生活。
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こんなんじゃダメだな、人間が腐る、と思い、踏み出したのがあるNPOだった。
子供と共に成長するNPO。子供と一緒に本気で遊び、遊びの中から成長を見出そうというNPOだった。
子供なんて、正直接点なかった。親戚にも小さい子はいなかったし。
おぼろげな小中学校の記憶をたどりながら、接している。
野外活動に3回ほど参加したのだけれど、まったくつかめない…。
どうしたものやら。
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ところで、私はモノを書くのが趣味だ。いまのところ、何か物語を書くまでにはいたってなくて、ブログのこやしにするだけの趣味だ。
単なる趣味だったのだが、世の中にはこれを伸ばす世界があると、ある時知った。編集学校というやつだ。
どうも、聞けば本気の文章をやる人だけでなく、考え方も「編集」してしまおうというのがこの編集学校の趣旨らしい。
なるほどな、と思い、参加してみた。
オンラインで課題が送られて来、それに対して回答を返信すると、その教室ごとの「師範代」から回答が送られてくるシステム。
これがわりと時間を取られる。多彩な課題が網羅されており、自分が得意な分野や不得意な分野、さまざまなところから課題が出されるもんだから、進まない、進まない。
仕事と折り合いつけながらようやく回答をすべて返し終えたのが、2週間ほど前のこと。
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ある日、メールが送られてきた。
「12月のプロジェクトやりませんか!?」
例のNPOのメンバーからだった。プロジェクト。この組織では月に1回のペースで子供たちと遊ぶ企画を起こしている。
この企画に関わらないか、というお誘いがこのメールだった。
迷った。
なにせ、子供とのふれあいは不得手だ。そんななのに、プロジェクトを企画する側に回ってよいものだろうか。
しかも、平日にミーティングを行ったりする。メンバーは大学生だったりもするので、そのへんはお仕事との折り合いをつけなくてはならないだろう。
誘ってくれた人も、「時間取られるとおもうけど」とメールに書いている。ただでさえ、家に帰って自由な時間などないに等しいのに、大丈夫だろうかと、迷った。
迷い迷って――、僕はそれに参加すると返事した。
その瞬間、僕は12月下旬まで、会社のやりくりつけて全力で走り切らなければならないことが、決まった。
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2週間前に回答を返し終わり、1週間前にそれを祝うイベントがあった。編集学校のほうだ。
終わったのは1段階目。次に進むか進まぬかと問われて僕はこう答えた。
「半年後、次に進みます。」
例のNPOを頭において、僕はそう言った。時間を取られるNPOの活動。編集学校は半期に一回開かれる。今期を逃しても次がある。
そこに師範代が口を挟んだ。
「そんくらい回せるよ。教わる側やし。」
そうなのだ。師範代は、教える側。それも10人弱の生徒に対して的確な回答を返さねばならぬをこなした、猛者。
たしかにこの人は凄いと思うが、自分にできぬものだろうか。
仕事とNPOと趣味の物書き。3つ、回せぬものだろうか。
そもそも、自分は本気で物事に取り組んできたのだろうか…?
仕事は無駄なことがないと言い切れるだろうか…?
次を決めていた私は、またここで迷うことになった。
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松下幸之助が、たしか「1%のコストを削減しろと言われるより、10%削減しろと言われる方が嬉しい」と言っていた気がする。1%だと、表面的なことでコスト削減に対処してしまいがちだが、10%だと小手先のことが通じない。抜本的に見直すほかなく、そういった無茶な要求のほうが自分や会社を成長させる、という趣旨だったように思う。
私はそれに賭けようと思う。
正直、時間的に無茶なのだが、この3つ、本気で取り組んでみようと、思った。
そうして私は、結局、仕事とNPOと物書きと、すべてを始めることになった。
NPOは10月~12月まで。
物書きも10月~1月まで。
つまり、この3ヶ月が勝負だ。
ああ、考えただけでドキドキする。果たして自分はすべてを回せるのだろうか。
しかし同時にワクワクもしていた。どうやったらこの無茶な仕事を回せるのだろう…?どんな工夫が必要なのだろうか…?
このブログは、そんな頑張りブログです。
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結果から言うと、その両立はよくできた。
若干、泣きそうになりながらも、結果、すべてを全うすることができた。
まあ、このブログは一記事だけ書いて挫折市たみたいでしたが(笑