小学生くらいの子が草原に青く茂る大木の下に立っていた。
背はそのくらいなのだが、その辺の小学生とは何かが違っていた。ずいぶんと堂々としている。いや、堂々としているというのも違う。子供のような未知の"世界"に対するおびえがなく、むしろこの世界を支配する側のような風格さえあった。
僕が不穏な気持ちに表情を硬くすると、少年はにぱっと笑った。快活を全身で表したような笑顔だった。
「お兄さん、ここ初めてだろ? 案内してあげるよ。」
「はい。」
彼がポケットから出したのは小さなカプセルだった。昔のパズルゲームで見たような色をしている。
「それ、飲んで」
僕はそれを日にかざした。TC…Ip80。薬を示す記号だろうか?
僕はそれをえいやと一思いに飲み込んだ。
突然、世界が変革した。
ごう、一陣の風が吹いた。いや一陣どころではなかった。正面から瀑布のように風が押し寄せた。
「…くっ…!」
両手で風をさえぎり、ようやく薄目を開ける。なんとか押し流されずに立っていられるようだ。あたりは一変していた。草原も大木も消失していた。
・・・少年は?
必死の思いで少年を探すべくあたりを見回すと、少年はこの風の中、変わらず笑みをたたえたまま立っていた。
「もー、早く慣れなよ。」
気づくと、風がずいぶん弱まっていた。
「・・・あれ。」
だが景色がおかしい。腕を下ろすと、普通に立っていられるようになった。いまや肌をなぜる風はそよ風のようだ。だが景色は変わらず暴風の中にあった。
「おまえ、これ、アッパー系じゃないだろうな…?」
「…ははは、まさか。もっといいものだよ」
少年はわざとらしいウィンクをして、大丈夫さ、とジェスチャーした。
はぁ、とため息をつく。毒気が抜かれる。少年にいいように乗せられているような気がするが仕方がない。ここまで来たからには彼に従うしかないのだ。
「じゃあ、そろそろ行こうか」
少年は風の吹くほうへ向かって歩き出した。
「どこ行くんだよ」
俺は不安になって少年に問う。少年はくるりと振り返って答えた。
「キミの見たい世界を。」
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「なんだよ、飛べたりしないのかよ。」
「乗ってきたね。でもここは見てのとおり逆に流れてるからね。本当はこの風に乗っていければいいんだけど、僕らは逆行してるから。」
「逆行?」
「そう。ここでは上りと下りが決まってるからね。」
ニコン 一眼レフ - 2013/08/15 (木) 08:16 Edit
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